先日、ラリー・E・グレイナーが1979年に発表した論文『企業成長の”フシ”をどう乗り切るか』を読んで、「5段階企業成長モデル」に改めて考えさせられました。
第1段階:創造性による成長 と リーダーシップ(統率)の危機
第2段階:指揮・命令による成長 と 自主性の危機
第3段階:権限委譲による成長 と コントロール(統制)の危機
第4段階:調整による成長 と 形式偏重主義の危機
第5段階:協働による成長 と 新たな危機
※引用:ラリー・E・グレイナー.企業成長の”フシ”をどう乗り切るか.1979
トップエグゼクティブ層とお話するなかでも、組織人事的な課題についての話題は尽きません。
弊社でも組織が4階層化し、第2段階である自主性の危機のフェーズにあります。
組織が壁にぶつかり、それを乗り越える。
すると今度は、乗り越えた方法自体が次のフェーズの壁になる。
組織とはその連続であるということが論文では語られており、いわゆる「組織は生き物」と言われる所以だと感じます。
一般的に30~50人が最初の大きな壁だと言われる通り、弊社もその壁をここ3か月で一層実感するようになってきました。
ミッションやビジョン、バリュー、戦略・戦術というものを口酸っぱく言ってきたと思っていても、4階層になると思った以上に形骸化、希薄化が起こります。
だからこそ、中間の結節点にいる人には経営者の創造性を言語化し、業務に落とし込むこと、誰でもできる状態に噛み砕くことが求められます。
私自身もメッセージがきちんと4階層にまで届く話し方、テーマ選択、粒度にしなければいけない、変わらなければいけないと実感しています。
やはり歴史や先駆者の方々の教えは学びが多く、同時にそういった存在になりたいと思わされます。
こうして過去の恩恵を授かって今を生きることができ、未来をつくっている。
要するに、私たちは道なき道をつくっているわけではなく、道なき道をつくってくれた先駆者の道を歩いているからこそ、それをもっと延伸していかなければといけないと最近は強く思います。